ニヤ伝
決戦の章 〜豚肉って結構美味いよね〜
(承前)
司祭デス戦のBGMはガノンドロフ戦でFA(爆砕
そうだな、司祭デスが床を叩いてから(爆砕
純粋にガノンドロフ戦の要領でやると燃えると思うし何より戦闘方法が同じだしね(何
中ボスラッシュは…そうだな、遊戯王真デュエルモンスターズ1の大神官戦とか?(何
ガノンの塔 6階 「ブラインドの間」
その部屋にだけ、光はもたらされた。
暖かな日の光を浴びて、その部屋は明るく見えた。
デットは、真正面の階段を見つめた。
何故だか、鉄格子は上がっている。
近付いてみる。すると、いきなり鉄格子が降りた。
それと同時に、光を浴びて、いつの間にか後ろを付いてきた少女が姿を変えていく。
その怪物、ブラインドはデットを襲う。
迷わずデットはサッドネスノクターンを振るう。
それによって発生したビームを避け続け、ブラインドはデットの眼前に迫る!
デットは壁に叩き付けられる。
そこにシープのナイフがブラインドの頭部に突き刺さる。
しかしブラインドは、それを気にする様子もなく、デットにその醜い手を伸ばす。
そして、ブラインドはデットに手を触れた。…かに見えた。
ブラインドの身体が丁度半分に分かれる。
「まだだ!」
「ああ…まだだな!」
シープがデットの放った言葉に反応し即座にそう答える。
「スクライド?」
「違う。ボスの名前はブラインドだ」
「いやボスじゃなくて…つーかボスでもないし、ここじゃ中ボスという扱い…」
「スクライドを知らない人はとりあえず検索してみて。漢ならハマると思います」
「宣伝するなよ…」
鉄格子が開いた。……のだが、デット達は気付かなかった。
ガノンの塔 7階 「シュアイズの間」
”それ”は氷に包まれていた。
「シュアイズ…」
「よし、ボンバー!」
ブッブー。そういう音が鳴った。
ゼルダをやったことがある人は気付いてるかも知れませんが、魔法メーターが空だと魔法は使えないんですねー。
皆さんは使いすぎに注意しましょう。
「なんかアドバイスしてるけど」
「これがどんな小説か理解してないのか?」
「ああ…そうだったな…」
一瞬の沈黙。
「やるか…」
「ああ…」
意を決した二人は、同時に叫んだ。
「必殺・乾布摩擦!」
デットはサッドネスノクターンで、シープはナイフで氷を削り始めた。
この光景は二人の中で一番情けないものだった。
ツッコミがいないのが口惜しい。
つーか乾布でもねーよ
ガノンの塔 8階 ゲルドーガの間
その広間に入った瞬間、目にある光景が写し出される。
「目玉…」
「……目玉…か…」
デットが呆れ顔で呟くと、シープが答えた。
「いい加減にしてくれないか?ワートと言いシュアイズと言い…」
「時のオカリナのボスはもうちょっとバリエーションがあったぞ」
「虫、トカゲ、クラゲ、悪霊、竜、細胞、手、婆さん、盗賊、豚か…。
因みにムジュラなら踊る巨人剣士、山羊、オサカナ、巨大ムカデ、仮面、化身、魔人」
「それに比べ神々のトライフォースは石像、ムカデ、イモムシ、司祭、サソ…リ?目玉、蛾、盗賊、目玉、目玉、亀、司祭、豚…」
「同じ要素を持つのが3つあるのはどうかと思うが」
良いからお前ら早く闘えよ。ストーリー進まないだろ。
ガノンの塔 隠し扉
ゲルドーガを倒したあと、デット達は隠し扉を見つけた。
そこには、大妖精がいた。
「あらぁ、お客さんねぇ?」
デットとシープは、しばらくその場に凍り付いていた。
というのも、大妖精の要望が明らかに変だったからである。時のオカリナ系列の大妖精は常時変だが。
「なぁに?あたしがそんなに美しい?」
デットは くだけちった! シープは くだけちった!
デットたちの こころのこえが ひびいてくる!
「な、なんて凄い風貌とダミ声なんだっ!!」
正直すぎた。
「…なによ失礼ね、泣き出しちゃうわよ」
だが むりもない!
その時、どこからか声が聞こえた。
その内容はこうだった。「おい、何を我慢している!お前は今泣いていい、泣いていいんだ!」
「…ガノンの呪いでこうなってるだけなんだから。本来ならもうちょっと…こう……」
デットは たちなおった! シープは たちなおった!
「会えて嬉しいです、大妖精様」
「光栄です!大妖精様」
大妖精に対する態度が豹変した。
「…そういう変貌ぶりを見せられると人間不信に陥りそうね」
「ガノンの呪いが悪いんですよ」
「そうですよ、ガノンの呪いで大妖精様が(自主規制)な姿をしているだけです」
ぶっちゃけ言い過ぎだ。
「なんか凄い屈辱を受けた気分だわ」
「とんでも」
「ない」
「あんたら何?」
「こちらにおわすものはウールの一族の末裔です」
「そしてこちらにおわすものは破魔の勇者でございます」
「おお あなたが ゆうしゃか!」
いきなり口調がRPGっぽくなったのは気にしないでおこう。このくだりのナレーターも同じ様なものだし。
「…態度まで変わったな…」
「勇者よ、サッドネスノクターンと弓と矢立を泉の中に…」
「わかりました」
デットはサッドネスノクターンを逆手に持ち、泉に落とした。サッドネスノクターンは剣先から真っ直ぐに泉へと入っていた。
次に弓と矢立を泉へと投げ入れる。
泉が光り始め、その刀身を透き通るような碧に輝かせたサッドネスノクターンがデットの手に収まる。
「実を言うと、この剣は破魔の剣じゃないのよ。悪を払い除ける、退魔の剣。これが聖地への切符となる、サッドネスノクターンの真の姿。
優れた刀鍛冶によって鍛えられた時にその力が少しだけ蘇ったってわけ。長い年月の間にその力が抜けたんでしょうね」
弓と矢立が泉から引き上げられる。弓と矢立が溶け合い、一つの個体へと収縮してゆく。やがてそれはボーガンの形になる。
さらに形を変えてゆき、ボーガンは銃に姿を変えてゆく。マガジン挿入口と排莢口が無い銃に。
銃はデットの右手に収められるやいなや、デットの頭に直接語りかけてくる。
「タッカラプト ポッポルンガ プピリット パロ!」
ここが「ナメック星」だったら、神龍を呼び出していたかも知れないが、少なくとも場違いだ。
「………訳してくれ」
「出でよ神龍」
大妖精が言った。
「そのまんまじゃないか」
「全く…ちょっとしたジョークもわからんのか……最近の若者はノリが悪いのぉ…ほっほっほっ」
「古風な笑い方するな、冗談を言うな、詰るな、最近の若者はって言うな、普通でいろ」
デットが提示された台本を読み上げるが如くの棒読みでそう言った。
「元ネタがリヴァイアスとは…約7年前のアニメを見ていたのかの。その時お前は6歳か7歳か。あの内容を理解できる歳とは思えんが。
まあいい。お主がわらわのしもべ…じゃなかった、使い手になるのか。わらわの名はヴァルトール」
「…しもべってなんだ、しもべって」
「細かいことをいつまでも、そういつまでもウジウージウジウジーウージウジウジーウジしおって、そんなのでは人間やっていけんぞ」
「なんだよその嫌に長い文は」
少しの間の後、ヴァルトールはまたも語りかけてきた。
「足りない!足りないぞー!
お前に足りないもの、それは!情熱、思想、理念、頭脳、気品、優雅さ、勤勉さ!そして何よりもー!速さが足りない!!」
「!!」
それを聞いてデットは驚愕する。
「……5年前のアニメのネタを使うとは……!というかそれスクライド…」
「スプライトかの?」
「あんたまで間違ってちゃ意味無いだろ…」
「これで魔力と体力は回復したわ。さあ、行ってらっしゃい」
「行ってきます、大妖精様」
そう言うと、デットとシープは隠し部屋から出ていった。
ガノンの塔 9階 デグロックの間
デグロックは沈黙した。
部屋の奥にある鉄格子が上がる。
「次の階が…」
「司祭デスの…」
デットはアイスロッドを袋にしまい、階段へ向かう。
「シープ…」
「ここから先は、僕らはだめだ。
ガノンに止めを刺すのは勇者でなければいけない。それに、もう僕らは必要ないだろ」
「……」
デットは頷き、階段を登っていった。
「あいつは、ついにこのオレを殺しはしなかった……
…まるで、今のオレがほんのすこしだけ、人の心を持つようになるのがわかっていたかのように…
…アタマに来るぜ…!闘いが大好きでやさしいサイヤ人なんてよ…!!
…………
がんばれカカロット…、お前がナンバー1だ!!」
「…今度はなんのパロディですか?大妖精様。(自主規制)な姿してますから近寄りたくないんですが」
「ひどい!私をそんな風に思ってたのね!?」
「…手に負えないなこりゃ……」
ガノンの塔 最上階 The Space of Lucifer
「司祭デス…。お前はもう終わりだ」
後ろからデットの声がする。
「ガッハッハ、よく来たな勇者よ!」
そう言い、振り返る。
「何を今更勇者なんて言葉を…」
「オレ様の強力な水中バレエを見て思いきり笑ったあとは魚も泳ぐ戦国風呂を味わうがよい!」
「え?ちょ……台本おかしいだろ」
「このオレ様がお前らのハナミズを飲み尽くしてくれるわ!」
その言葉にデットは凍り付いた。
「って誰だこんな台本用意したのは!」
「なんで台本なんだよ」
少しの間が入る。
「では、行くぞ!」
司祭デスは闇に姿をくらました。依然と同じ戦法である。
「同じ手は食うか!」
デットはエーテルを使う。一瞬だけだが、司祭デスの姿が見えた!
「そこだ!」
何もない場所へ向かってソードビームを放つ。しかし、手応えはあった。
声にならない声を上げて、司祭デスは闇から姿を現す。見る限り、少しは効いている。
「何度も同じ手に引っかかるほど弱くはないな…ならば、本気を出してやろう」
闇が晴れていく。さっきまでとはまるで違う空間にいるかのようだ。
辺り一面ステンドグラス、床には大きめのパネルが敷き詰められている。四方のパネルと中央の4つだけは鉄製のようだ。
司祭デスはローブを脱ぎ捨て、宙に浮き始める。ローブの下には、鍛え抜かれた強靱な肉体があり、それを鎧が覆っていた。
「はあっ!」
司祭デスの拳が光り始める。その拳を叩き付ける。
部屋全体に衝撃が奔る。中央の鉄製パネルを囲むパネルが抜け落ちる!
「うわっと!」
デットは落ちてゆくパネルから他のパネルへ飛び移る。
その隙に司祭デスは攻撃していた!
司祭デスの放った光弾がデットに迫る!
間一髪でデットは避ける。光弾の着弾点にあったタイルが抜け落ちる。
「まだまだ行くぞぁ!うぁらあぁ!!」
デットは避けながらも、司祭デスを倒す方法を算段していた。だが、宙に浮く司祭デスに対しどう攻撃すればいいのか!
次々と光弾が発射され、タイルが抜け落ちてゆく。
「どうしたぁ、もう後は無いぞ!フハハハハ!!」
「いっとけ!」
デットは回転切りの体勢に入る。サッドネスノクターンの周りに青色の光が集まっていき、それはやがて赤になる。
「終わりだ!アッーハハハハ!!」
光弾が発射される。それと同時に、サッドネスノクターンから放たれた波動が円を描いていき、それは光弾とぶつかり合う!
デットの後方の壁は回転切りによってえぐられ、光弾と波動は激しくぶつかり合い、均衡を保っている。
やがて光弾と波動は自身の持つエネルギーを使い果たし、消滅。
「ほう…なかなかやるな、小僧…」
「なるほど…こうすればいいのか」
司祭デスは光弾を発射する。デットはサッドネスノクターンの刀身に波動を纏わせる。
「だが、これでお前ももう終わりよぉ!ヒャハハハハ!!」
「いつまでも……気色悪い声を出すなっ!」
デットは、サッドネスノクターンで光弾に斬りかかる!
波動を纏ったサッドネスノクターン、そして光弾。どちらも押しつ押されつの攻防戦。
勝ったのは………デット!
「………!?」
すんでの所で、司祭デスは跳ね返された光弾をかわした。
光弾が命中し、デットのいるパネルの向かいにあった壁が壊れる。
「さあ、次来いよ。どんな攻撃でも跳ね返してやるからさ」
「だが…これはどうかな?」
「効かないよ!」
デットは光弾を跳ね返す。向かってきた光弾を司祭デスは跳ね返す!
「小僧…貴様の魔力を込めて打ち返してくるなら、我が輩も同じことをするまでよ!」
「魔力戦か…!」
デットが自分の魔力を込め跳ね返し、司祭デスが更に自身の魔力を込め跳ね返す。完全な膠着状態。
だがデットには勝算があった。
「司祭デス、消えて無くなれ!」
ほとんど戦いだけに費やした14話(何