ニーヤの伝説
〜愛のデトニヤ劇場☆(待て〜

盗賊の章〜女の子は悪魔だった〜

前書き
 さあ!手元にMOTHER3、ヘッドホンはGBAに!サウンドプレイヤーの167番をデットとレインの会話シーンで!(待てコラ
 あまりいいBGM選択ではない気がするが!(おい
 はぐれものの村辺りはドロボー・マインドで(合わねーよ


髑髏の森 森の神殿 神殿解放後

クリスタルが巨大化していく。それを見ると、デットは安堵した。

賢者はデットを見、口を開く。

「デット、貴方のおかげで、魔族の手から逃れることが出来ました…。ありがとう…」

デットの傍らにいるロザリオは、その声に含まれてる成分を感じ取ったのか、過敏に反応する。

デットはそれを怪訝そうに見、肩をすくめた。

「こいつは自分の身分をわきまえてないよな。ここ一週間の態度は」

「…何言ってるの、デット?一週間じゃなくて、2日よ」

デットはその言葉の意味を理解し損ねた。

「お前は二週間くらい眠ってたんだよ」

ワケが分からない、という表情のデットにイヴァリアスが説明する。

「…なんだって?」

デットは、してやられた…と思った。

ガノンにとっての邪魔者であるデットを二週間眠らせることによって、力の通り道を開くための準備を安全に行ったのだ。

―最も、デットが気を失ったのは偶然かも知れないが。

「…『オオイナルワザワイ』の予言は知っていますか?」

デットは、その賢者―レイン―の方を向いた。

『オオイナルワザワイ』…確かに知っている。

それに関係する文書はニアディス語で書かれており、デットが知っているのは要約である。

『何時の日か、世界が闇の炎に包まれる日が来る。それを引き起こすものは神の力であり、悪魔の力である』と。

だが、誰も『オオイナルワザワイ』の時が訪れるとは思っていなかった。…賢者たちを除いては。

「私はこう聞いています。

もしも、悪しき心を持つ者がトライフォースを手にするならば、『勇者』が必ず現れ、

この『オオイナルワザワイ』のもととなる者を討つであろう。

しかし、『勇者』が倒れた時は悪しき心の者に、世界は覆われてしまうだろう…と」

デットは面食らった。受け継がれている内容がここまで違うものだとは。

「その勇者は―」

デットは言いかけて、止めた。自分がこうなる運命だったと言うことを認めてしまいそうな気がした。

「そう、『勇者』になれるのは、ニアディスの王家を守っていたウールの一族だけのはず…。

貴方は、その血を引いていたのですね…」

そう言われても、現実味がない。

「ニーヤ姫を、必ず救ってあげてください」

「ええ…」

デットとレインは、お互いを見合う。それはアイコンタクトのようなものだったらしい。

「ロザリオ…」

デットはロザリオとリヴァイアスの方を向く。そして、マジカルミラーをロザリオたちに向けて掲げる。

ロザリオとイヴァリアスは消えていく。

これで、何かと小言を言う2人はいなくなった。

 

「お互い、嫌な運命ですね…」

「…そうですね……」

「一人は賢者、もう一人はウールの一族……」

デットはため息を吐く。

「私も貴方も、もっと別の時代に生まれていればこんなことにはならなかった…」

「ええ…。自分の境遇を呪いたい所です」

デットはそう言い、自分の手の甲を見つめる。そこには、幾何学的な模様が描かれたアザがあった。

昔はこのアザの正体が分からなかったが、今は分かる気がする。ウールの一族の紋章だ。

「…でも、そのお陰で色んな人間と出会えました」

デットは視線を上げる。

「…それだけは感謝してもいいと、思います」

「この国中を走り回ったのですからね…」

デットはレインの方へ視線を戻し、言う。

「…そういえば、ガノンの目的は…」

「この国を支配し、行く行くはこの国のみならず世界全体を支配することです」

「…この世界全体を支配できるほどの力があるのですか?トライフォースは」

「三人の女神がもたらした力は、この世界を支配するより、強い力を持つと言われています」

突然、レインの表情が曇る。

「じゃあ、この世界を支配するのは簡単なこと…ですか」

デットは舌打ちする。そんなものを手に入れたガノンにどう立ち向かったらいいのだろうか。

「ですが、力の通り道を開くのには、世界を支配するより、もっと大きな力を必要とします。もうしばらくは安全でしょう」

「…それまでにガノンを倒せば、トライフォースを取り戻すことが?」

「ええ。もっとも、既に道は開きかけています」

「何だって?」

二週間の空きがガノンに猶予を与えたのか。デットは焦りを感じた。

「急がなければなりません」

「…ええ」

「ですから、貴方に、この魔法を授けます」

デットは、水の賢者にボンバーを伝授してもらった時と同じ要領で、サッドネスノクターンを掲げた。

すると、天(室内であるため天井だが)から剣先目掛けて、稲妻が走った。

稲妻はサッドネスノクターンの刃の周囲を走り、部屋中へと広がる。

稲妻が収まった途端、冷気が部屋を襲った。

壁や床が凍り付いて行く。天井にはつららが出来る。

デットはその威力を見て、驚嘆した。いつの間にかデットの手のひらには稲妻が描かれたメダルが。

「魔法メダル『エーテル』だ!大気や冷気をあやつる、魔法だ!魔法メーターに注意しよう!」

「…デットg(ry」

どこからともなくロザリオの声が聞こえる。セリフが略されてるが気にしない。

「強制技を何度も使うなっ…!」

デットが誰に対してでもなく言った。

「…何時か、役に立つ時が来るでしょう」

「ええ、持っといた方が良いですね」

デットはそう言い、賢者が導く光の中へと入ってゆく。

「これからは、私が神殿攻略をサポートします。

…ですが、私がサポートできるのは、神殿内部だけ。神殿が何処にあるのかはデット、貴方が見つけないと」

「…お願いします」

「勇者の行く道が、トライフォースへと導かれますように…」

 

闇の世界でオカリナを吹く。シープに教えてもらった、盗賊のシンフォニーを。

「多分羊が来るはずだが…」

遠くの方で何かが走ってくる音が聞こえた。期待通りだ。

だがしかし、そこにいるのはどう猛な牛。しかも興奮している。

牛はデットに向かって突進してくる。

デットは闘牛士の要領で牛をかわし、落ち着かせて牛に飛び乗り、次の目的地まで行けと指示を出したが…。

「めーめーめめめーめめめめーめめー」

「無理です。私がいける所は8ヵ所しかありません。一番近い所はカカリコ村です。

そして、GBA版神々のトライフォースでは9番目としてカメイワの上という場所があります。

というか、ワープポイントに合った所じゃないと行けません」

見事な通訳を耳にし、羊は満足げにロザリオを見た。

牛なのに何故か『メー』なのは気のせいだ。そう言うことにしといた。

…どうやって声を出してるかは気になるが、まあいいだろう。

「お前は通訳か」

「まあいいや。カカリコ村までつれてってくれ」

「めーめめーめめめめー」

「つーかそこがワープポイントなんだって」

デットは敢えてスルーし、牛は誇らしげに馬のように上半身(と言っていいのだろうか)を上げ、全力疾走を始めた。
 

闇の世界 はぐれものの村

髑髏の森を抜けた先に、その村はあった。

看板の表記を信用するなら、ここははぐれ者の村と言うらしい。

ここに四人目の賢者がいるらしい。しかし、神殿らしきものは見あたらない。

「情報収集でもしてみるか」

デットは呟く。

「何かヤな予感…」

「…なんだここ…」

イヴァリアスが何かを見つけたようだ。何故かこいつまで巨人化している。

指差している方向を見ると、そこには骨だけの鶏…コッコがいた。

「いぢめたれ」

イヴァリアスはそう独り言を言って、骨だけのコッコをいぢめはじめた。

「ロザリオ、避難だ。避難」

どこかの物陰に隠れたデットとロザリオ。巨大化してるのが気にくわないが。

「…お前はそろそろ仮面を外せ」

「駄目ー。デットが勝手に私達を閉め出すから悪いのよー」

「…関係ないだろ」

一瞬、間が空いた。

「とにかく、私は今苛ついてるの。だからこうやって―」

「八つ当たりになってないぞ」

これはこれで鬱陶しいが、邪魔になると言うわけではない。


遠くで、ものすごい悲鳴とコッコの鳴き声、羽音が聞こえた。

どうやって羽音と鳴き声を出しているのか気になる所だが、それには触れないでおこう。

 

デットは、偶然はち合わせた泥棒から逃げている途中、木にぶつかった。

不思議なことに、デットは跳ね返り、木は口のように大きく空いた穴から爆弾を出した。

泥棒は爆弾の爆発により、吹き飛ばされた。

「気に障ることをするんじゃねえ!」

木に怒られた。

だが、同じ要領で別の木にぶつかってみた所、情報を得られた。

「いやあ、びっくりしたなもう〜。へえ〜、まともな人に出会うのは何百年ぶりかねえ。

まあまあ。ちょっとおしゃべりさせてくれよ。あんた、こんな話を知ってるかい…。

この村にあるガーゴイルの石像。あの下から、女の子の助けを求める声が、聞こえてくるって噂だよ。

なんだか、怪しげな話だと思わないか…」

何かあると思い、デットはガーゴイルの石像へと足を運ぶ。

確かに、下から何か聞こえる。ここが目的地であることは間違いなさそうだ。

「ここか…」

デットは、ガーゴイルの持っているトライデントを抜く。すると、神殿への入口が現れた。

奥の方から邪気が漏れてくる。

デットは耳を澄ます。確かに、女の助けを求める声が聞こえる。

「この邪気…間違いありません」

レインの声が響く。当たりだったようだ。
 

デットは、中へと入っていった。


レインとの会話〜ブラインドの洞窟突入まで。
一々賢者にいる意味を付けたくなるのは俺だけですかそうですか
因みに救い出す賢者の順番はイゲル、ライム、レイン、ニーナ、メル、イスラ、ニーヤとなっています。
今回はニーナですね。といってもあまり設定分からないのでイメージでやるしかないのですが。

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